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認知症患者への告知および「人生の最終段階における医療」に関する意識調査・第二報 [認知症の告知]

認知症患者への告知および「人生の最終段階における医療」に関する意識調査・第二報
 
 榊原白鳳病院 もの忘れ外来  笠間 睦
 第35回プログラム.JPG
 第35回日本認知症学会学術集会.jpg

抄録
【目的】
 認知症の告知に積極的に取り組む医療機関は少ない。しかし、比較的早期の段階で告知し、終末期医療に対する意向を確認できれば、自己決定に基づく医療の実現に繋がる。第33回日本認知症学会において第一報(http://akasama.blog.so-net.ne.jp/2016-03-06-1)を報告した(対象は29名)。今回、再調査を実施し、終末期医療に対する意向に変化があるかどうかを調べた。

【方法】2016年4月、アルツハイマー病の再診患者を対象として、終末期医療に対する意向調査を実施した。

【結果】
 経口摂取が困難となった場合に望む医療は、自然な最期:1例、末梢点滴:1例、経鼻経管栄養:0例、胃瘻:1例、高カロリー輸液:0例、医師に任せる:1例、その他:4例という結果であった。全例とも2年前にどのような意向を表明したのか覚えていないものの、望んだ終末期医療の意向は、2年前と大きく変化することはなかった(2016年5月23日付朝日新聞)。
 https://www.facebook.com/atsushi.kasama.9/posts/587799344723082

【考察】
 前回調査と同様、本人が経腸栄養を希望したケースは皆無であった。再調査の意向に大きな変化がなかったことより、認知機能の低下が進んでも、人間としてのコア(核)となる部分には変化が乏しいのではないかと推察された。なお2016年4月下旬以降は、新患患者を対象として、予後告知まで望むかどうかも含め調査中である。

【倫理的配慮】
 発表にあたり、個人情報保護に配慮した。

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