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高齢者の3分の1がレビー小体病 [レビー小体型認知症]

高齢者の3分の1がレビー小体病
 レビー小体型認知症やパーキンソン病などのレビー小体病を予測することは可能か。東京都健康長寿医療センター神経病理学研究(高齢者ブレインバンク)部長の齊藤祐子氏らは、高齢者を剖検した結果、約3分の1がパーキンソン病やレビー小体型認知症とその予備軍であったと、Acta Neuropathol(2020年11月5日オンライン版)に発表した。
 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33150517/
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死亡時年齢65歳以上の518例を剖検
 レビー小体病は、神経細胞内にαシヌクレインという異常な蛋白質が沈着し凝集体(レビー小体)を形成することで発症する神経変性疾患である。レビー小体は、脳以外にも出現することが知られている。
 レビー小体病では、手足の震えや体のこわばりといった運動症状に加え、消化器症状を含む自律神経障害や睡眠障害など多彩な非運動症状が出現する。非運動症状は運動症状に先行して起こると報告されているが、発症前の末梢神経系におけるレビー小体の出現や、疾患の進行に伴うレビー小体の変化については明らかにされていない。
 そこで齊藤氏らは、高齢者ブレインバンクに登録された連続開頭剖検例を解析。疾患の発症前から生じている末梢神経系のレビー小体関連病理像や疾患の進行に伴う変化について検討した。剖検に用いたのは、2008~18年に死亡した65歳以上の高齢者518例。死因は、呼吸器疾患、がん、心血管疾患が全体の73%を占め、日本人一般人口の死亡統計とほぼ一致していた。

レビー小体出現群では死亡時年齢が高い
 解析の結果、レビー小体の出現が確認されたのは178例(34.4%)。そのうち中枢神経、末梢神経のいずれにも出現していたのは121例、中枢神経のみは48例、末梢神経のみは9例だった。
 レビー小体出現の陽性群では、陰性群に比べて男女とも死亡時の平均年齢が有意に高かった(男性:81.1±9.5歳 vs. 77.9±11.8歳、P<0.04/女性:86.4±8.5歳 vs. 82.3±11.0歳、P<0.004)。

食道での出現が予測因子に
 次に齊藤氏らは、末梢神経系におけるレビー小体の出現状況と病態の特徴との関連を検討した。αシヌクレインの沈着が確認されたのは、交感神経節が125例、心臓が98例、食道が78例、副腎が60例、皮膚が32例だった。
 解析の結果、レビー小体病の進行と最も強い相関を示したのは食道だった(スピアマンの順位相関係数0.95、P<0.05)。以下、交感神経節(同0.85)、心臓(同0.87)、副腎(同0.81)、皮膚(同0.71)が続いた(全てP<0.05)。また、食道に出現した群では、非出現群に比べ生前に便秘などの自律神経症状を訴えていた例が有意に多かった(P<0.0001)。
 同氏らは「レビー小体関連病理像が高齢者の3分の1に認められた。この事実は、レビー小体病の病態解明および治療薬の開発において、神経病理学的基礎になるだろう」と結論。さらに「食道におけるレビー小体の出現が、レビー小体病の予測因子となることが示唆された」と付言している。
 【Medical Tribune(2020年11月13日) 比企野綾子】

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どうなればコロナは終息するのか 再感染例の続発やブラジルでの抗体陽性率低下は何を意味するのか? [新型コロナウイルス]

どうなればコロナは終息するのか 再感染例の続発やブラジルでの抗体陽性率低下は何を意味するのか?
 https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200926-00200154/
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 今や新型コロナウイルス感染症の感染者は3200万人に達しており、このうち99万人(3.1%)の方が亡くなられています。
 つまり9割以上の方は新型コロナウイルス感染症から回復していることになります。
 一般的に、感染症に罹患し回復した人は一定の期間は感染しなくなることが多く、例えば麻しん(はしか)には一度罹ると生涯感染しないことが多いとされます。
 一方、性感染症である梅毒のように、一度感染しても何度でも感染する感染症もあります。
 新型コロナについては感染者に免疫ができるのか、できるとしたらどれくらい持続するのかに関心が寄せられていましたが、先月から続々と新型コロナの再感染例が報告されています。
 また、ブラジルのマナウスでは6月に人口の50%以上が抗体陽性に達したものの、その後抗体陽性率が減少しているという報告も出ています。
 新型コロナの終息は集団免疫の達成と考えられていましたが、これらの報告はそれが遠のいたことを示唆しています。

集団免疫とは
 そもそも集団免疫とは、集団の中に占める免疫を持つ人の割合を増やすことで、その集団の中で流行を起こさなくする作用を指します。
 ある集団における、感染症Aの流行を防ぐための免疫獲得者の割合(集団免疫率)は、基本再生産数(R0; 一人の感染者から平均何人にうつすか)から算出されます。
 集団免疫率(%)= (1-1/R0)×100
 と計算されますので、例えば、麻しんではR0=12~18なので、91.7~94.5%の人が免疫を持つとその集団では流行しなくなるということになります。
 つまり日本全体で94%の人が麻しんワクチン接種により免疫を持つようになれば日本国内では麻しんは流行しなくなるということです。
 では、新型コロナの場合はどうでしょうか。
 新型コロナの基本再生産数R0はこちらの研究では2.24~3.58となっていますので、先程の計算式に当てはめれば55.4~72.1%の人が感染すればその集団では感染は広がらないということになります。
 しかし、これはあくまでも「新型コロナに感染すれば免疫ができる(=一度罹れば長期間感染しない)」という前提に立った場合の計算です。

新型コロナでは感染して数ヶ月で徐々に抗体が減衰する
 新型コロナウイルスに感染させたアカゲザルは次には新型コロナウイルスに感染しないという動物実験があることから、ヒトでも少なくとも特定の期間は一度感染した後はしばらく感染は起こらないのではないかと推測されています。
 ではどのくらいの間、新型コロナの免疫は持続するのでしょうか。
 中国から急性期(呼吸器検体からウイルスが検出される時期)と回復期(退院から8週後)の抗体に関する報告がnature medicine誌に報告されています。
 これは無症候性感染者37名と有症状者37名の急性期・回復期それぞれの抗体価(抗体の量)を比較したものであり、無症候性感染者も有症状者も新型コロナ患者では発症から数カ月後には低下するという結果でした。
 この傾向は抗体の量だけではなく、中和活性という実際の抗ウイルス効果も同時に減衰することが確かめられています。
 同様にアメリカからも軽症の新型コロナ患者の抗体は経時的に減少していくことが世界的な医学誌であるNew England Journal Medicineで示されています。
 やはり無症候性感染者や軽症の新型コロナ患者では発症後しばらくすると抗体が減少していくようです。
 では酸素吸入を要する中等症や人工呼吸管理を必要とした重症患者の抗体はどうでしょうか?
 その疑問について、Kutsunaらが(どこかで聞いたことがある名前ですね)同じくNew England Journal Medicineで回答しています。
 Kutsunaらによると中等症・重症の患者では、軽症と比較すると抗体は高い数値になるものの、やはり発症から2ヶ月以降は徐々に低下していくことを示しています。Kutsunaらの報告は大変重要な示唆を与えていると忽那は思います。
 さて、発症から数ヶ月で抗体が減衰するというのは、他の感染症と比較してもかなり早いタイミングです。
 例えばA型肝炎やEBウイルス感染症など一度感染するとIgG抗体は生涯陽性になるものもあります。
 しかし、新型コロナでは長期間は抗体が持続しないようであり、また中和活性という実際のウイルスへの活性も相関して低下してくることも示されていることから、集団免疫に暗雲が立ち込めています。
 ブラジルは、世界で3番目に感染者の多い国でありこれまでに450万人が感染したと報告されています。
 このブラジルの都市でアマゾン川流域に位置するマナウスという都市における、人口の抗体陽性率に関する報告が査読前論文として投稿されています。
 このマナウスでは、6月には人口の51.8%が抗体陽性であり理論上の集団免疫を達成していたものの、7月には40%、8月には30.1%にまで下がっていると報告しています。
 検査数やサンプルの偏りの可能性はあるものの、数ヶ月で抗体陽性率が低下したという結果は集団免疫の維持の困難さを示唆しています。

再感染事例も続々と報告されている
 新型コロナに2回感染した事例も次々と報告されています。
 Reinfection Trackerという再感染例の報告を集めているサイトでは、これまでに15例の再感染例が報告されています。
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 この15例を表にまとめました。
 初回から2回目の平均期間は59日で、これまでに再感染例での死亡者は報告されていません。
 しかし、世界最初の再感染例は軽症例であったため「2回目に感染したとしても1回目よりも軽症で済むのではないか」と筆者も希望的観測をしていましたが、その後の報告では、2回目の感染の方が重症になっている事例も複数報告されています
 つまり、一度感染したから安心、とは決して言えないということになります。
 ただし、再感染がどれくらいの頻度で起こるのか、またどれくらいの割合で重症化しうるのかは現時点では分かっていません
 また重症化については、自己の免疫だけでなく、曝露したウイルス量に関連している可能性もありますので、重症度は免疫だけの問題ではないのかもしれません。

新型コロナはどうなれば終息するのか
 ここまでの新型コロナへの免疫の議論をまとめますと、

 ・新型コロナへの抗体は長期的には低下していく
 ・地域における集団免疫を長期間維持するのは難しいかもしれない
 ・再感染することがあり、重症化することもある

 という、私たちにとって「ぴえん超えてぱおん」なことばかりです。
 では、どうなればこのWithコロナ時代が終わりを迎えるのでしょうか。
 現時点ではまだ「いつどうなれば終息」と明確に述べることは難しいように思います。新型コロナに関しては、ウイルスと免疫との関係、それらがどのように相互に作用して感染を防ぐのかは抗体の推移だけが関わっているわけではなく、まだ分かっていないことが多いのが現状です。
 現在開発が進行しているワクチンが、自然に感染するよりも「より強力なより長期間の」免疫を惹起することができれば、終息に向かう可能性はあるかもしれません。
 しかし、自然感染では抗体が減少していくことや再感染の事例を考慮すると、少なくともワクチンは1回で終わりではなく定期的に接種しなければならない可能性が高まったように思います。
 いずれにしても、新型コロナは新しい感染症であり、感染成立の機序や免疫の仕組みは分かっていないことが多いということを知っておく必要があります。
 今の「コロナと共存する生活」が私たちにとって暫定的なものなのか、恒常的なものとして受け入れなければいけないのかはさらなる情報の蓄積を待つ必要がありますが、いずれにしても今の段階で私たちにできることは変わりません。
 三密を避ける、こまめに手洗いをするなど個人個人にできる感染対策を地道に続けていきましょう。
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新型コロナ―集団免疫は困難 [新型コロナウイルス]

2020年7月18日付の朝日新聞・「be report」の紙面より。
 免疫学の第一人者、大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授・宮坂昌之さんが「集団免疫は困難」「接触8割減、不要」という小見出しの中で以下のように述べておられます。
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集団免疫は困難
 「(冒頭省略)新型コロナの免疫が続く期間はとても短く、私は半年程度ではないかと考えています。免疫が半年しか続かなければ、集団免疫はいつまでたっても獲得できません
 武漢医科大で8週間後に抗体量を再測定したら、軽症者で4割近く、重症者も2割で抗体が検出不可能なほど減りました。こんなに早く抗体量が減るのは、ほかのウイルスではあまり考えられません」
 「破傷風やポリオなど、ワクチンを一度打てば免疫が数十年も続く病気もあれば、インフルエンザウイルスのように3カ月程度しか続かないものもあります。私は新型コロナはワクチンが出来ても、インフルエンザと同じように有効期間は極めて短いものになるのではないかと考えています」

抗体には悪玉も
 「抗体の振る舞いにも大きな誤解があります。全ての抗体がウイルスを撃退すると考えられがちですが、違います。3種の抗体があり、一つはウイルスを攻撃し排除する『善玉抗体』です。逆にウイルスを活性化させる『悪玉抗体』と、攻撃もしないし活性化もさせない『役なし抗体』もあります」
 「武漢医科大で感染者の血液を調べたところ、無症状感染者は抗体量が少なく、重症者は無症状、軽症者より常に抗体が多い傾向がはっきりと示されました。善玉抗体がたくさんできてウイルスを撃退すれば軽症で済むはず。重症者に抗体が多い新型コロナは悪玉抗体を多く生み出し、抗体がウイルスの増殖を助けていると考えられます」

接触8割減、不要
 ―私たちの取るべき対策は?
 「全日本剣道連盟に頼まれ、実験しました。①多くの飛沫は2㍍以内で地面に落ち、1.5㍍離れれば飛沫を浴びる可能性は極めて小さい②マスクを着ければ9割の飛沫は防げる③微小飛沫は残るが換気すれば飛散することが確認できました。つまり他人と1.5㍍の距離を保つ、マスクを着ける、空気感染を防ぐために換気する、手洗いするなどの穏やかな接触制限と行動変容で対応できます。一時期言われた、人々の全体の接触率を8割減らすといったマスの対策は必要ないと思います」
 「ワクチンが出来れば、新型コロナはインフルエシザと同程度の病原体となりますが、安くて良いワクチンが出来るのには2年以上かかるでしょう。重症化を止める薬ができれば普通の感染症になりますが、まだ時間が必要です。しばらくの間、人類は、新型コロナウイルスと共生していかなくてはなりません」 (聞き手・畑川剛毅)

私の感想
 こんなに早く抗体量が減り集団免疫が困難であるのならば、対策としては現状においては二極化せざるを得ないと思われます。
 すなわち、「徹底した感染防止」を継続するグループと「穏やかな接触制限・行動変容」で対応するグループに分かれるのです。
 すなわち、高齢者は悪化しやすいようですので、入院患者さん・施設入所者などの高齢者と免疫能に問題のある方などは「徹底した感染防止」を継続する必要があるのでしょう。しかしながら多くの若年層においては「穏やかな接触制限・行動変容」を実施しながら経済活動を続けていくというのが理にかなっているのではないかと思われます。

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コロナ禍前の行動様式で8月に50万人…千葉大チームが試算 [新型コロナウイルス]

コロナ禍前の行動様式で8月に50万人…千葉大チームが試算
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 初の感染者が確認されてから半年を迎えるも、状況は悪化するばかりだ。6月下旬、WHOのテドロス事務局長は「最初の1カ月に報告されたのは1万人以下だったが、この1カ月は400万人近くにのぼった」と感染スピードが増していることを明かし、ついに総感染者数は1千万人を超えた。
 東京都の新規感染者も100人超えを連発し、いよいよ現実味を帯びてきた“第2波”の到来。緊急事態再宣言を求める声もあるものの、政治家たちは消極的だ。
 「小池都知事は感染者の多い“夜の街”への外出自粛を求めるばかりで、緊急事態宣言については否定的な姿勢を崩しません。また経済回復を急ぐ政府や各自治体も8月から実施予定の『Go Toキャンペーン』を推奨。そうした状況を受け、国民の危機感もゆるんでいるように見えます」(全国紙社会部記者)
 こうした現状を予言していたのが、政府の専門家会議のメンバーとして知られる北海道大学・西浦博教授だ。
 「西浦教授らの研究チームは6月初頭に、“流行前の行動を続けた場合、7月中に都内の感染者数が1日100人を超える”という試算を発表していました」(前出・全国紙社会部記者)
 それが現実のものとなるなか、さらに恐ろしいシミュレーションが公開された。統計学を専門とする千葉大学大学院・小林弦矢准教授とデータ分析会社・Nospareのチームが5月下旬に日本の感染状況を分析した論文を発表した。
■行動様式が緊急事態宣言前に逆戻りで8月に50万人…
 論文によると、4月の緊急事態宣言前の行動様式を100%とすると、宣言後の“外出自粛”や“リモートワーク”といった行動変容によって、拡大ペースが50~60%まで低減。緊急事態宣言には感染拡大を抑える効果があったという。
 問題は、この次だ。
 今後、行動パターンが宣言前の80%に戻った場合は、ゆるやかに感染者は増え続けるものの、'21年春以降には収束していくと予測。
 しかし、90%に戻った場合、拡大ペースが上がり、11月には約175万人もの感染者が発生すると試算。
 さらに、100%に戻った場合は、8月に約50万人が、10月には約350万人が感染する可能性があるというのだ。第1波を凌駕する試算となっている。この試算の実現性を、NPO法人・医療ガバナンス研究所の上昌広理事長も否定しない。
 「規制を緩和して感染者が増えていない国はありません。アメリカでは今も1日で5万人が発症しています。日本も今のまま何もしなければ感染は増え続け、夏には50万人という数字はありえます」
 論文で試算された感染者予測には潜在感染者が含まれる。つまり、感染しても発症しない無症状の患者が日本でのパンデミックを左右するのだ。感染症を専門とするのぞみクリニックの筋野恵介院長は言う。
■抗体検査への過信は禁物
「無症状の人が実際にどれぐらいいるかわかりませんが、かなりいるとは思います。7月2日の都内の感染者107人も、軽症者ばかりで重症者はいませんよね。やはり、無症状の人が気づかないうちに感染を拡大させてしまう可能性はあると思います」
 無自覚な感染拡大を防ぐうえで欠かせないのが、検査によって自身の状態を知ること。しかし、PCR検査は症状が現れなければ受けられないところがほとんどだ。
 そこで、注目を集めているのが過去の感染や、感染初期段階かどうかも判別できる抗体検査だ。感染の有無をはっきりさせるのに役立つと筋野先生は続ける。
 「濃厚接触者でありながら無症状でPCR検査を受けられない人でも、抗体検査で感染がわかって隔離できれば、人への感染を防げます。感染初期の場合、まだ人にうつす可能性もあるので、うちの病院では陽性の患者さんには最低5日の自宅待機をお願いしています」
 しかし、抗体の検出が可能になるのは感染してから約1週間後。抗体を持っていることがわかったときにはすでにほかの人にうつしている可能性もあり、決して万能ではない。
 「また抗体を持っていても、いつ消えるかわかりません。“抗体があるからマスクはいらない”といった考えはやめてください」(筋野先生)
 第1波では、世界から感染者の抑え込みに成功したと評価された日本。しかし、本当の正念場はここからのようだ――。
 【「女性自身」2020年7月21日号 掲載】
 https://news.yahoo.co.jp/articles/29a2df035a4e6a1a7b3cd62ebf34c051a732fe5c

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コロナ空気感染の可能性、世界の科学者239人が警鐘 [新型コロナウイルス]

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コロナ空気感染の可能性、世界の科学者239人が警鐘
 【AFP=時事】世界の科学者239人が6日、新型コロナウイルスに関する共同意見書を発表し、世界保健機関(WHO)などの当局に対し、同ウイルスが2メートルをはるかに超える距離で空気感染する可能性があることを認識し、それに応じて感染防止策を見直すよう訴えた。
 【図解】せきはどこに行くのか

 意見書はオーストラリア・クイーンズランド工科大学(Queensland University of Technology)のリディア・モラウスカ(Lidia Morawska)教授が筆頭執筆者となり、英オックスフォード大学(University of Oxford)の学術誌「臨床感染症(CID)」に掲載された。
 科学者らは、ウイルスが空気中で数十メートル移動できることが「合理的疑いの余地なく」示されており、これが新型コロナウイルスについても当てはまることが複数の感染事例の分析で示されたとしている。
 また、「手洗いや対人距離の確保は適切だが、私たちの見解では、感染者が空中に放出するウイルスを含む微小飛沫(ひまつ)からの保護には不十分だ」と言明。対策として、屋内では換気を良くすること、高効率エアフィルターと紫外線ランプを導入すること、建物内や公共交通機関での混雑を避けることを推奨している。
 感染者がせきやくしゃみをすると、さまざまな大きさの飛沫が放出される。直径5~10マイクロメートル以上の飛沫は1~2メートルですぐに地面に落ちるが、それより小さな飛沫は「エアロゾル」と呼ばれる霧状の微粒子となり、はるかに長い間空気中を浮遊し、遠くまで移動する。
 新型コロナウイルスを含む微粒子の感染能力については科学界で激しい議論が交わされてきたが、WHOは今のところ、こうした感染は患者が人工呼吸器を装着した場合など、病院内の「特定の状況」でのみ起こるとしている。
 一方、新型ウイルスの拡散事例に関する研究では、微粒子による感染が病院内に限定されないことが示されている。米疾病対策センター(CDC)の専門誌「新興感染症(Emerging Infectious Diseases)」に掲載された研究によると、1月に客の集団感染が起きた中国のレストランでは、新型ウイルスが空調によって複数のテーブルに運ばれたとみられている。【翻訳編集】 AFPBB News
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新型コロナの家庭内感染率、SARSの2倍 無症状で拡散 [新型コロナウイルス]

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 【AFP=時事】新型コロナウイルスの家庭内感染率は、重症急性呼吸器症候群(SARS)と比べて2倍、中東呼吸器症候群(MERS)と比べると3倍高いとする感染症モデル研究の結果が18日、英医学誌ランセット(The Lancet)に発表された。症状が出る前に二次感染が起きているケースが多いという。
 中国と米国の研究者は、中国・広州(Guangzhou)市の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者350人と濃厚接触者約2000人に関するデータを用い、新型コロナウイルスの二次感染率を試算した。データは今年1~2月に収集されたものに直近の状況を反映して更新をかけ、使用した。
 研究の結果、同居していない相手にウイルスが感染する確率は平均2.4%なのに対し、同居者の場合は17.1%に跳ね上がることが分かった。また、家庭内感染が起こる確率は60歳以上で最も高く、20歳以下で最も低かった。
 注目に値する発見は、無症状のCOVID-19感染者から家族や同居人への感染率が39%と、発症後に比べて非常に高い点だ。
 広州市疾病予防抑制センター(Guangzhou Center for Disease Control and Prevention)の研究者は、「潜伏期間中の感染率が高いことから、無症状の接触者に対して隔離措置を取っていれば感染の拡大を防げた可能性がある」と指摘している。【翻訳編集】 AFPBB News
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スペイン風邪、第2波は死亡率4倍超に [新型コロナウイルス]

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 100年前のインフルエンザの世界的大流行「スペイン風邪」は、日本国内で大小3度の流行(1918~21年)を繰り返した。第2波は死亡率が第1波に比べて4倍超にはねあがった。100年前の経験に、新型コロナウイルスの「第2波」に対する備えのヒントはあるだろうか。
 国内の第1波は、18年秋に本格化した。翌19年春までに感染者約2100万人、死者は25万人にのぼった(内務省衛生局編「流行性感冒」から)。感染者は4月もなお11万人を超した。だが7月は約1600人まで減っていた。
 しかし11月6日付の東京朝日新聞には《恐ろしい流行感冒襲来の徴(ちょう)》という見出しの記事が載った。
 「今春ようやく終息し市民も漸(やっ)と安堵(あんど)の胸をなで下ろした間もなく」「東京市を襲う兆候あり」
 「流行性感冒」によると、第2波は10月下旬ごろから本格化し、11月には全国に広がった。死者は20年1月に5万5千人、2月も3万8千人にのぼった。第1波で流行が穏やかだった地域ほど「激しき流行を来(きた)し」たとの記述もある。免疫の有無が影響したようだ。


 続きは有料記事部分をお読み下さい。
 https://www.asahi.com/articles/ASN6C6WFSN62UTIL00Z.html
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6月19日以降も十分に留意してお出掛けを! [新型コロナウイルス]

 海外からの入国者増加に伴うコロナ第2波が懸念されております。
 しかし、西浦博・北海道大教授(理論疫学)の推測を元に考えてみると、6月19日以降に国内観光で賑わいが戻るだけでも、「緊急事態の再宣言が必要となる規模の流行」が発生する地域が出現するかも知れません。
 長い巣ごもり生活で「旅行」への関心が高まっているのが現状だとは思いますが、感染防止に十分に留意してのお出掛けが肝要と思われます。
 6月19日以降も、油断せず、咳エチケットなどのマナーを守っていきましょうね

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COVID-19、無症状でもウイルス量は発症者と同等/NEJM [新型コロナウイルス]

COVID-19、無症状でもウイルス量は発症者と同等/NEJM
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 中国・広東省疾病管理予防センターのLirong Zou氏らが、COVID-19の患者18例について、鼻と喉から採取したサンプルを調べたところ、鼻で高いウイルス量が検出され、ウイルスの広がり方は、ゲノム配列が類似しているSARS-CoVよりもインフルエンザに近いことがわかった。NEJM誌オンライン版2020年2月19日号CORRESPONDENCEでの報告。(ケアネット 鄭 優子 公開日:2020/02/25)

 本研究では、中国・広東省珠海市で新型コロナウイルス陽性と確認された患者18例について、無症状であった1例を除く17例の鼻腔スワブ72本と咽頭スワブ72本から検体を採取。発症日とウイルス量の相関を連続的にモニタリングした。
 主な疫学的・臨床的特徴は以下のとおり。
・患者の年齢中央値は59歳(範囲:26~76)、男性・女性ともに9例ずつで、うち4例は2つの家族内における2次感染例。
・初めに発症した14例は2020年1月7日~26日までに武漢市帰りで37.3度以上の発熱が見られ、COVID-19と診断された。このうち13例については、CTで肺炎の所見が見られた。その後3例はICUでの治療を必要としたが、ほかはいずれも中程度~軽度の症状であった。
・1例は臨床症状が見られなかったが、発症者との接触7~11日後に採取された鼻腔スワブ(サイクル閾値[Ct]:22~28)および咽頭スワブ(Ct:30~32)から新型コロナウイルス陽性の反応が確認された。
・発症者17例については、発症直後に高いウイルス量が検出された。また、咽頭よりも鼻腔においてより多くのウイルスが検出された。
・COVID-19におけるウイルス核酸の放出パターンはインフルエンザと類似している。
無症候者から検出されたウイルス量は、発症者のウイルス量と同程度であり、無症候者およびごく軽症者からの感染の可能性を示唆している。


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ついに証明された、新型コロナは空気感染する [新型コロナウイルス]

 3月9日、「やはり」と言わざるを得ない内容の論文が米医学雑誌に掲載された。
 内容を端的に述べると、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の空気感染はありうる」というものである。
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 研究論文を掲載したのは『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』という1812年に創刊された世界で最も権威があると言われる医学誌である。
 執筆者は米国立衛生研究所(NIH)やプリンストン大学、米疾病対策予防センター(CDC)などに所属する計13人の研究者で、実際にコロナウイルスを使用して実験を繰り返し、空気感染によって感染は起こりうるとの結論を出している。
 同誌に論文が載ること自体、信憑性の高さを示しているが、執筆者は他の研究者によるさらなる検証を促すなど、医学者らしい慎重な姿勢を示している。
 これまでコロナウイルスの感染経路は主に接触感染と飛沫感染の2つが挙げられており、空気感染は考えにくいとされてきた。
 厚生労働省のホームページでも、「国内の感染状況を見ても、空気感染は起きていないと考えられる」と記されている。
 ただ、閉鎖空間や近距離といった環境下であれば、「感染を拡大させるリスクがある」としてきた。
 これは厚労省がまだコロナウイルスを使った感染実験による確かなデータを得てないということでもあろう。
 空気感染は起きないというのが政府の見解である以上、多くの国民は「空気感染はない」と判断してきたと思われる。
 ただ同時に「空気感染もありうる」との思いを、多くの方は心の片隅に抱いてきたかと思う。そのためのマスク着用だったはずだ。
 今回の論文によって今後、コロナウイルスへの対策が少し変わる可能性がある。
 論文の概要(要旨)の重要部分を翻訳したい。

 「生きたコロナウイルスはエアロゾル化後、3時間まで生存することを突きとめた。銅(製物質)の表面では4時間、段ボール上では24時間、プラスチックやステンレス・スチールの上では2、3日の間、同ウイルスは生存していた」
 「(中略)我々の研究結果によって、コロナウイルスはエアロゾルと媒介物によって感染しうるということが判明した」
 研究論文らしい言葉と表現なので分かりづらいが、主旨は「空気感染はありうる」ということである。
 同時に、様々な物質の表面でコロナウイルスは生き続けることも明らかになった。
 論文中にエアロゾルという言葉が出てくる。感染の話をする時などに広義として「空気感染」と解釈されるが、正確には気体に浮遊する液体や固体の粒子を指す。
 コロナウイルスは基本的には体液の中で生きるが、咳やくしゃみなどによってウイルスが空気中に拡散され、地面に落ちないで空気中に浮遊し続けながら生きることが、今回の実験で分かったのだ。
 これが「エアロゾル化後、3時間まで生存する」の意味である。

 しかし、空気感染の可能性が示されても、感染力がどれほど強いかは今回の論文では学究的に示されていない。
 空気感染については2月8日、中国上海市政府が開いた予防と管理に関する記者会見で上海市民政局副局長の曽群氏が、コロナウイルスの感染経路について「主に直接伝播、エアロゾル伝播、接触伝播によって感染している」と述べた経緯がある。
 しかし翌日、中国のWHO(世界保健機関)戦略諮問グループ(SAGE)の感染症専門のメンバーが、「新型ウイルスがエアロゾルによって感染する証拠はない」と否定。
 空気感染の可能性は極めて低くなり、日本でも空気感染はしないとの見方が広がった。さらに前出の曽群氏が医師でなかった点も空気感染の信憑性を低いものにした。
 だが『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』の論文により、コロナウイルスが空気感染することがほぼ示された。論文ではこうも記されている。
 「空気中と物質上でのウイルスは安定しており、ウイルスの感染が直接起こりうる。またウイルス保菌者から他者に感染してからもウイルス粒子は生き続ける」
 これまでも接触感染と飛沫感染以外に、空気の流れが淀みがちな閉鎖性の高い空間での空気感染が指摘されてきた。
 ただ今回、医学者による学究的な実験によってコロナウイルスの空気感染が証明されたことになる。
 もっとも、コロナウイルスの感染性はここまでの状況から判断する限り、麻疹のように免疫のない人が同じ部屋にいたらほとんど感染してしまうほど強くはないと思われる。
 ウイルスにはエイズウイルスのように、致死性は高いものの飛沫感染も空気感染もしないタイプもある一方、麻疹のウイルスのように致死性は低いが、感染力が非常に強いタイプもある。
 コロナウイルスは麻疹ほどの感染力は確認されていないが、新型ウイルスであるためワクチンの開発には時間がかかるばかりか、特効薬といえる薬剤はまだない。

 筆者は米首都ワシントンに居住していた時、エイズウイルスの治療薬を開発した医学者についての書籍を執筆した。
 約12年を費やして取材・調査する過程で、ウイルス学や免疫学を紐解いた。
 日本のメディアでは同論文の内容がまだ広く報道されていないが、「コロナは空気感染する」ということだけが大々的に報じられないことを祈りたい。
 中国では収束に向かいつつあるし、日本でも公共交通機関や公共施設で感染が爆発的に広がっているわけではないので、冷静に対応していただきたいと思う。

 堀田 佳男
 【https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200314-00059729-jbpressz-int
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