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COVID-19、無症状でもウイルス量は発症者と同等/NEJM [新型コロナウイルス]

COVID-19、無症状でもウイルス量は発症者と同等/NEJM
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 中国・広東省疾病管理予防センターのLirong Zou氏らが、COVID-19の患者18例について、鼻と喉から採取したサンプルを調べたところ、鼻で高いウイルス量が検出され、ウイルスの広がり方は、ゲノム配列が類似しているSARS-CoVよりもインフルエンザに近いことがわかった。NEJM誌オンライン版2020年2月19日号CORRESPONDENCEでの報告。(ケアネット 鄭 優子 公開日:2020/02/25)

 本研究では、中国・広東省珠海市で新型コロナウイルス陽性と確認された患者18例について、無症状であった1例を除く17例の鼻腔スワブ72本と咽頭スワブ72本から検体を採取。発症日とウイルス量の相関を連続的にモニタリングした。
 主な疫学的・臨床的特徴は以下のとおり。
・患者の年齢中央値は59歳(範囲:26~76)、男性・女性ともに9例ずつで、うち4例は2つの家族内における2次感染例。
・初めに発症した14例は2020年1月7日~26日までに武漢市帰りで37.3度以上の発熱が見られ、COVID-19と診断された。このうち13例については、CTで肺炎の所見が見られた。その後3例はICUでの治療を必要としたが、ほかはいずれも中程度~軽度の症状であった。
・1例は臨床症状が見られなかったが、発症者との接触7~11日後に採取された鼻腔スワブ(サイクル閾値[Ct]:22~28)および咽頭スワブ(Ct:30~32)から新型コロナウイルス陽性の反応が確認された。
・発症者17例については、発症直後に高いウイルス量が検出された。また、咽頭よりも鼻腔においてより多くのウイルスが検出された。
・COVID-19におけるウイルス核酸の放出パターンはインフルエンザと類似している。
無症候者から検出されたウイルス量は、発症者のウイルス量と同程度であり、無症候者およびごく軽症者からの感染の可能性を示唆している。


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ついに証明された、新型コロナは空気感染する [新型コロナウイルス]

 3月9日、「やはり」と言わざるを得ない内容の論文が米医学雑誌に掲載された。
 内容を端的に述べると、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の空気感染はありうる」というものである。
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 研究論文を掲載したのは『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』という1812年に創刊された世界で最も権威があると言われる医学誌である。
 執筆者は米国立衛生研究所(NIH)やプリンストン大学、米疾病対策予防センター(CDC)などに所属する計13人の研究者で、実際にコロナウイルスを使用して実験を繰り返し、空気感染によって感染は起こりうるとの結論を出している。
 同誌に論文が載ること自体、信憑性の高さを示しているが、執筆者は他の研究者によるさらなる検証を促すなど、医学者らしい慎重な姿勢を示している。
 これまでコロナウイルスの感染経路は主に接触感染と飛沫感染の2つが挙げられており、空気感染は考えにくいとされてきた。
 厚生労働省のホームページでも、「国内の感染状況を見ても、空気感染は起きていないと考えられる」と記されている。
 ただ、閉鎖空間や近距離といった環境下であれば、「感染を拡大させるリスクがある」としてきた。
 これは厚労省がまだコロナウイルスを使った感染実験による確かなデータを得てないということでもあろう。
 空気感染は起きないというのが政府の見解である以上、多くの国民は「空気感染はない」と判断してきたと思われる。
 ただ同時に「空気感染もありうる」との思いを、多くの方は心の片隅に抱いてきたかと思う。そのためのマスク着用だったはずだ。
 今回の論文によって今後、コロナウイルスへの対策が少し変わる可能性がある。
 論文の概要(要旨)の重要部分を翻訳したい。

 「生きたコロナウイルスはエアロゾル化後、3時間まで生存することを突きとめた。銅(製物質)の表面では4時間、段ボール上では24時間、プラスチックやステンレス・スチールの上では2、3日の間、同ウイルスは生存していた」
 「(中略)我々の研究結果によって、コロナウイルスはエアロゾルと媒介物によって感染しうるということが判明した」
 研究論文らしい言葉と表現なので分かりづらいが、主旨は「空気感染はありうる」ということである。
 同時に、様々な物質の表面でコロナウイルスは生き続けることも明らかになった。
 論文中にエアロゾルという言葉が出てくる。感染の話をする時などに広義として「空気感染」と解釈されるが、正確には気体に浮遊する液体や固体の粒子を指す。
 コロナウイルスは基本的には体液の中で生きるが、咳やくしゃみなどによってウイルスが空気中に拡散され、地面に落ちないで空気中に浮遊し続けながら生きることが、今回の実験で分かったのだ。
 これが「エアロゾル化後、3時間まで生存する」の意味である。

 しかし、空気感染の可能性が示されても、感染力がどれほど強いかは今回の論文では学究的に示されていない。
 空気感染については2月8日、中国上海市政府が開いた予防と管理に関する記者会見で上海市民政局副局長の曽群氏が、コロナウイルスの感染経路について「主に直接伝播、エアロゾル伝播、接触伝播によって感染している」と述べた経緯がある。
 しかし翌日、中国のWHO(世界保健機関)戦略諮問グループ(SAGE)の感染症専門のメンバーが、「新型ウイルスがエアロゾルによって感染する証拠はない」と否定。
 空気感染の可能性は極めて低くなり、日本でも空気感染はしないとの見方が広がった。さらに前出の曽群氏が医師でなかった点も空気感染の信憑性を低いものにした。
 だが『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』の論文により、コロナウイルスが空気感染することがほぼ示された。論文ではこうも記されている。
 「空気中と物質上でのウイルスは安定しており、ウイルスの感染が直接起こりうる。またウイルス保菌者から他者に感染してからもウイルス粒子は生き続ける」
 これまでも接触感染と飛沫感染以外に、空気の流れが淀みがちな閉鎖性の高い空間での空気感染が指摘されてきた。
 ただ今回、医学者による学究的な実験によってコロナウイルスの空気感染が証明されたことになる。
 もっとも、コロナウイルスの感染性はここまでの状況から判断する限り、麻疹のように免疫のない人が同じ部屋にいたらほとんど感染してしまうほど強くはないと思われる。
 ウイルスにはエイズウイルスのように、致死性は高いものの飛沫感染も空気感染もしないタイプもある一方、麻疹のウイルスのように致死性は低いが、感染力が非常に強いタイプもある。
 コロナウイルスは麻疹ほどの感染力は確認されていないが、新型ウイルスであるためワクチンの開発には時間がかかるばかりか、特効薬といえる薬剤はまだない。

 筆者は米首都ワシントンに居住していた時、エイズウイルスの治療薬を開発した医学者についての書籍を執筆した。
 約12年を費やして取材・調査する過程で、ウイルス学や免疫学を紐解いた。
 日本のメディアでは同論文の内容がまだ広く報道されていないが、「コロナは空気感染する」ということだけが大々的に報じられないことを祈りたい。
 中国では収束に向かいつつあるし、日本でも公共交通機関や公共施設で感染が爆発的に広がっているわけではないので、冷静に対応していただきたいと思う。

 堀田 佳男
 【https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200314-00059729-jbpressz-int
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インフル「検査せず」も ─ 新型コロナ [新型コロナウイルス]

インフル検査で医師が新型コロナ感染
 症状などから診断
 医師会が検討要請
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 新型コロナウイルスの医師への感染を防ぐためとして、日本医師会は11日、全国の医師会に対し、インフルエンザの迅速診断のための検査を行わないことの検討を求める通知を出した。

 新型コロナウイルスに感染した患者にインフルエンザの検査をした医師が、新型コロナウイルスに感染した事例が北海道で判明。インフルエンザの検査で患者から飛沫(ひまつ)が生じて医師が感染する可能性が考えられるとして、検査はせずに、症状などからインフルエンザと診断することも求めている。担当者は「新型コロナウイルスの感染リスクがあることを患者によく説明して、理解を得ることが大切」と話している。
 【2020年3月12日 朝日新聞・社会 久永隆一】
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新型肺炎でイタリア医療崩壊「60代以上に人工呼吸器使わず」 [日々想々]

新型肺炎でイタリア医療崩壊「60代以上に人工呼吸器使わず」

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 イタリアで、新型コロナウイルスの感染が急激に広がっている。ジュゼッペ・コンテ首相は、3月9日、北部のみに限定してきた移動制限を、10日からイタリア全土に拡大することを発表した。仕事など正当な理由がある場合のみ、移動が許可されるという。
 イタリアの感染者数は9000人を超え、死者の数は中国に次ぐ世界第2位となっている。コンテ首相は「イタリアの将来は私たちの手にある。私たちは今まで以上に責任を持たねばならない」と宣言した。

 9日、イタリアの保守系メディア『イル・ジョナーレ』に、「すべての患者に挿管はできない。60代以上は無理だ」というタイトルで、ミラノの医師のインタビューが掲載された。
 医師は、現在患者におこなっている処置について、「エイズ用のウイルス薬などを投与していますが、うまく効くかはわかりません。できることは人工呼吸器の挿管です。患者の肺を休ませ、免疫が復活するのを待つだけです」と話す。
 だが、急激な感染拡大により、人工呼吸器が足りなくなっているという。
 「これから挿管する人を選択する必要があります。若い人や、他に症状のない人を選びます。ニグアルダ(ミラノの地区)の他の大病院ではもはや挿管もしません」
 患者が多すぎて、すでに60代以上の患者には人工呼吸器さえ使えなくなっているというのだ。WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は、9日の会見で「パンデミックの脅威が現実味を帯びてきた」と発言している。感染拡大が止まらなければ、日本でも「命の選別」が現実味を帯びてくる。
 【Yahoo! Japan ニュース 3/11(水) 6:33配信】
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