第36回日本認知症学会学術集会【金沢】 [認知症の早期発見を希望に繋げるために]
第36回日本認知症学会学術集会
http://jsdr36.jp/general/
演題の応募を済ませました。
演題名
認知症の告知と終末期意向調査・第三報
『認知症の早期発見を希望に繋げるために』【笠間 睦】
抄録本文
【目的】
認知症の告知に積極的に取り組む医療機関は少ない。しかし、比較的早期の段階で告知し、終末期医療に対する意向を確認できれば、自己決定に基づく医療の実現に繋がる。第35回日本認知症学会において第二報(http://akasama.blog.so-net.ne.jp/2017-05-15)を報告した。今回、新患での集計結果を報告するとともに、告知に際して私が配布している冊子(https://drive.google.com/file/d/0B_luVeDtj5gLMDh3dElDTk5wekE/view?usp=sharing)を紹介する。
【方法】
2016年4月以降、認知症新患全例を対象として告知および終末期医療に関する意向調査を実施している。
【結果】
予後告知まで希望した8名が経口摂取困難となった際に望む医療は、自然な最期0例、末梢点滴1例、経腸栄養0例、高カロリー輸液0例、医師に任せる1例、その他6例という結果であった。
【考察】
私は2016年10月、『認知症サミット in Mie』の演台に立った丹野智文氏に、「認知症の告知の際に医師に望むことは?」と質問した。丹野氏は、「病気の説明だけでなく、希望を与えてほしい。患者会などの居場所や窓口にもつないでほしい。」と語った(http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20161129143827510)。私は2016年10月以降、告知に際して冊子『認知症の早期発見を希望に繋げるために』を手渡している。多くの当事者が「空白の期間」(https://www.facebook.com/atsushi.kasama.9/posts/770032826499732)に直面する「早期診断・早期絶望」という課題解決に、この取り組みが少しでも寄与することを願ってる。
【倫理的配慮】
発表にあたり、個人情報保護に配慮した。
P.S.
私が、このパンフレット『認知症の早期発見を希望に繋げるために』作成に取り組んだ元々のきっかけは、2016.10.15に丹野さんに質問して感銘したからではなく、2016.10.5に樋口直美さんが発した「診断直後に手渡すペーパーもあるといいなと思っています。全国の病院で。」というひと言(https://www.facebook.com/atsushi.kasama.9/posts/647561702080179)に触発されてのことでしたね。
「診断直後に手渡すペーパーもあるといいなと思っています。全国の病院で。
希望を持てる医療情報やメッセージ、精神的・社会的支援を得られる場所の連絡先、読むべき本やサイトなどを書いておきます。その1枚の紙があるだけでも、『早期発見, 早期絶望』は、防げると思います。」
で、その日のうちにVer.1を作成してしまい公開(https://www.facebook.com/atsushi.kasama.9/posts/647688322067517)したのは良いのですが、キタジーに「アカン、アカン。こんなんとちゃう!ちゃう! 患者本人やご家族が読んでわかるものが必要です」とさんざんな評価を受けてしまったことが懐かしいです。
これからもバージョンアップを重ねてより良いものに仕上げていきますね。
http://jsdr36.jp/general/
演題の応募を済ませました。
演題名
認知症の告知と終末期意向調査・第三報
『認知症の早期発見を希望に繋げるために』【笠間 睦】
抄録本文
【目的】
認知症の告知に積極的に取り組む医療機関は少ない。しかし、比較的早期の段階で告知し、終末期医療に対する意向を確認できれば、自己決定に基づく医療の実現に繋がる。第35回日本認知症学会において第二報(http://akasama.blog.so-net.ne.jp/2017-05-15)を報告した。今回、新患での集計結果を報告するとともに、告知に際して私が配布している冊子(https://drive.google.com/file/d/0B_luVeDtj5gLMDh3dElDTk5wekE/view?usp=sharing)を紹介する。
【方法】
2016年4月以降、認知症新患全例を対象として告知および終末期医療に関する意向調査を実施している。
【結果】
予後告知まで希望した8名が経口摂取困難となった際に望む医療は、自然な最期0例、末梢点滴1例、経腸栄養0例、高カロリー輸液0例、医師に任せる1例、その他6例という結果であった。
【考察】
私は2016年10月、『認知症サミット in Mie』の演台に立った丹野智文氏に、「認知症の告知の際に医師に望むことは?」と質問した。丹野氏は、「病気の説明だけでなく、希望を与えてほしい。患者会などの居場所や窓口にもつないでほしい。」と語った(http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20161129143827510)。私は2016年10月以降、告知に際して冊子『認知症の早期発見を希望に繋げるために』を手渡している。多くの当事者が「空白の期間」(https://www.facebook.com/atsushi.kasama.9/posts/770032826499732)に直面する「早期診断・早期絶望」という課題解決に、この取り組みが少しでも寄与することを願ってる。
【倫理的配慮】
発表にあたり、個人情報保護に配慮した。
P.S.
私が、このパンフレット『認知症の早期発見を希望に繋げるために』作成に取り組んだ元々のきっかけは、2016.10.15に丹野さんに質問して感銘したからではなく、2016.10.5に樋口直美さんが発した「診断直後に手渡すペーパーもあるといいなと思っています。全国の病院で。」というひと言(https://www.facebook.com/atsushi.kasama.9/posts/647561702080179)に触発されてのことでしたね。
「診断直後に手渡すペーパーもあるといいなと思っています。全国の病院で。
希望を持てる医療情報やメッセージ、精神的・社会的支援を得られる場所の連絡先、読むべき本やサイトなどを書いておきます。その1枚の紙があるだけでも、『早期発見, 早期絶望』は、防げると思います。」
で、その日のうちにVer.1を作成してしまい公開(https://www.facebook.com/atsushi.kasama.9/posts/647688322067517)したのは良いのですが、キタジーに「アカン、アカン。こんなんとちゃう!ちゃう! 患者本人やご家族が読んでわかるものが必要です」とさんざんな評価を受けてしまったことが懐かしいです。
これからもバージョンアップを重ねてより良いものに仕上げていきますね。
認知症患者への告知および「人生の最終段階における医療」に関する意識調査・第二報 [認知症の告知]
認知症患者への告知および「人生の最終段階における医療」に関する意識調査・第二報
榊原白鳳病院 もの忘れ外来 笠間 睦
抄録
【目的】
認知症の告知に積極的に取り組む医療機関は少ない。しかし、比較的早期の段階で告知し、終末期医療に対する意向を確認できれば、自己決定に基づく医療の実現に繋がる。第33回日本認知症学会において第一報(http://akasama.blog.so-net.ne.jp/2016-03-06-1)を報告した(対象は29名)。今回、再調査を実施し、終末期医療に対する意向に変化があるかどうかを調べた。
【方法】2016年4月、アルツハイマー病の再診患者を対象として、終末期医療に対する意向調査を実施した。
【結果】
経口摂取が困難となった場合に望む医療は、自然な最期:1例、末梢点滴:1例、経鼻経管栄養:0例、胃瘻:1例、高カロリー輸液:0例、医師に任せる:1例、その他:4例という結果であった。全例とも2年前にどのような意向を表明したのか覚えていないものの、望んだ終末期医療の意向は、2年前と大きく変化することはなかった(2016年5月23日付朝日新聞)。
https://www.facebook.com/atsushi.kasama.9/posts/587799344723082
【考察】
前回調査と同様、本人が経腸栄養を希望したケースは皆無であった。再調査の意向に大きな変化がなかったことより、認知機能の低下が進んでも、人間としてのコア(核)となる部分には変化が乏しいのではないかと推察された。なお2016年4月下旬以降は、新患患者を対象として、予後告知まで望むかどうかも含め調査中である。
【倫理的配慮】
発表にあたり、個人情報保護に配慮した。
榊原白鳳病院 もの忘れ外来 笠間 睦
抄録
【目的】
認知症の告知に積極的に取り組む医療機関は少ない。しかし、比較的早期の段階で告知し、終末期医療に対する意向を確認できれば、自己決定に基づく医療の実現に繋がる。第33回日本認知症学会において第一報(http://akasama.blog.so-net.ne.jp/2016-03-06-1)を報告した(対象は29名)。今回、再調査を実施し、終末期医療に対する意向に変化があるかどうかを調べた。
【方法】2016年4月、アルツハイマー病の再診患者を対象として、終末期医療に対する意向調査を実施した。
【結果】
経口摂取が困難となった場合に望む医療は、自然な最期:1例、末梢点滴:1例、経鼻経管栄養:0例、胃瘻:1例、高カロリー輸液:0例、医師に任せる:1例、その他:4例という結果であった。全例とも2年前にどのような意向を表明したのか覚えていないものの、望んだ終末期医療の意向は、2年前と大きく変化することはなかった(2016年5月23日付朝日新聞)。
https://www.facebook.com/atsushi.kasama.9/posts/587799344723082
【考察】
前回調査と同様、本人が経腸栄養を希望したケースは皆無であった。再調査の意向に大きな変化がなかったことより、認知機能の低下が進んでも、人間としてのコア(核)となる部分には変化が乏しいのではないかと推察された。なお2016年4月下旬以降は、新患患者を対象として、予後告知まで望むかどうかも含め調査中である。
【倫理的配慮】
発表にあたり、個人情報保護に配慮した。
『認知症の早期発見を希望に繋げるために』 Ver.20 [「早期発見 → 告知」が早期絶望とならないように]
早期診断・告知後のパンフレット Ver.20(2017.5.9作成)を公開しました。
https://drive.google.com/file/d/0B_luVeDtj5gLMlM3dHkzVXRpT0E/view?usp=sharing
https://drive.google.com/file/d/0B_luVeDtj5gLMlM3dHkzVXRpT0E/view?usp=sharing