医療事故調査制度の特徴 「医療事故」の定義 [医療事故調査制度]
医療事故調査制度の特徴
特徴1:
医療機関の自主調査が原則で医療事故調査・支援センターが助ける
特徴2:
客観的公平な調査であるべきで、法的責任や行政処分につながらない
特徴3:
当該医療機関による報告と調査が義務化されている
=この法律で言う「医療事故」という用語、その定義は医療法第6条の10と厚生労働省令(2015(平成27)年5月8日厚生労働省令第100号「医療法施行規則の一部を改正する省令」)(p.89 資料2)で次のように決められた。
要するに、①医療開始前の時点で、②医療途中で死ぬことが予期できたこと、③家族に説明するか、診療録に記載するか、当該医療従事者からの事情聴取で判明した、ときには「医療事故」に該当しないことになる。
こうした「医療事故」該当の有無の判断が、病院等の管理者に委ねられているという難点があるものの、医療事故に該当するとなれば、必ず医療事故調査・支援センターに事故報告し、かつ自主調査を行わねばならないと法律化された意義は大きい。それは、従来から多くの医療事故が医療機関内限りで隠され、死亡した患者の遺族は医療事故が起きたことすら知らされなかった長い歴史を顧みて、医療機関による自主的報告かつ自主調査が医療安全の原点たるべきと考えたからである。
【編/医療と法ネットワーク 法律家と医師が解明する・動き出す医療事故調査制度. SCICUS, 東京, 2015, pp9-13】
2016-03-15 06:39
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