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日本リハビリテーション医学会における専門医制度の現状 [医療]

日本リハビリテーション医学会における専門医制度の現状
 2013年8月時点での18基本領域専門医数を示す(表1).2015年4月現在,日本リハ医学会が認定しているリハ科専門医は2,050名である.基本領域の中では,日本リハ医学会は日本臨床検査医学会を除けば,最も専門医の少ない診療領域であることがわかる.人口比を加味しても米国のリハ科専門医の約7,000名に比べ少なく,需要>供給の値は救急診療科以上であること(朝日新聞2010年9月29日,30日)が大きく報道された.需要を喚起した要因の1つは2000年度に新設された回復期リハ病棟であり,これによって病院機能分化が著しく促進され,急性期から可及的早期にリハ目的(名目)で転院するという現在の流れとなっている.良質のリハを提供するために必須のリハ科専門医が全国で2,000名に限られているため,絶対的に不足しており,内科や外科,耳鼻科や産婦人科医師などの他科医師がリハ科担当医としてその役割を担っているという状況や,適切なリハ処方ができないため,療法士任せとなっている場合もある.
 リハ科専門医をこれまで増やせなかったのにはさまざまな要因がある.日本医師会総合政策研究機構による「医学生のキャリア意識に関する調査(2014年)では,①医学部での学習と将来のキャリア,②視野の広さ,世界観,③診療科の選択,④将来のキャリアについて,全国1,309人の医学部生(1~6年生)を対象に調査を行った.図に示すように将来専門にしたい診療科・分野について(2つまで選択)ではリハ科はわずか0.8%であった(図1).
 【大串 幹:エビデンスとロールモデルから示されるリハビリテーション科専門医の存在意義―リハビリテーション科専門医の価値を示すために―. The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine Vol.53 217-222 2016】
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