徘徊(Wandering) [徘徊]
徘徊(Wandering)
徘徊とは,どこともなく歩き回ること,ぶらぶらしていることである1).しかし,研究上の定義としては,千差万別の状態である2-5).徘徊の出現率は,3~53%と調査によってかなり幅があるが,このような状況下では,やむを得ない結果といえよう6).例えば,Rollandらは,アルツハイマー型認知症の患者では,在宅で約12%,養護施設では39%,と報告している7).著者の臨床上の印象では,日常の経過中に徘徊を経験する症例は,50%程度かと思われる.かなり,頻度の高い症状であることは間違いない.「徘徊」という用語で表される行動には,何種類かの型・意味がある8,9).それを表3-18にまとめた.背景にある認知症疾患としては,アルツハイマー型認知症が代表的であるが,特殊な型としては,レム睡眠関連行動障害に伴う夜間の徘徊10),前頭側頭型認知症の周回(roaming)11)などがある.
(服部英幸編集 鵜飼克行著:BPSD初期対応ガイドライン ライフ・サイエンス, 東京, 2012, pp68-70)
表3-18 徘徊の種類(文献8より改変引用)
8)Hope RA, Fairburn CG:The nature of wandering in dementia:A community-based study. Int J Geriatr Psychiatry Vol.5 239-245 1990
徘徊とは,どこともなく歩き回ること,ぶらぶらしていることである1).しかし,研究上の定義としては,千差万別の状態である2-5).徘徊の出現率は,3~53%と調査によってかなり幅があるが,このような状況下では,やむを得ない結果といえよう6).例えば,Rollandらは,アルツハイマー型認知症の患者では,在宅で約12%,養護施設では39%,と報告している7).著者の臨床上の印象では,日常の経過中に徘徊を経験する症例は,50%程度かと思われる.かなり,頻度の高い症状であることは間違いない.「徘徊」という用語で表される行動には,何種類かの型・意味がある8,9).それを表3-18にまとめた.背景にある認知症疾患としては,アルツハイマー型認知症が代表的であるが,特殊な型としては,レム睡眠関連行動障害に伴う夜間の徘徊10),前頭側頭型認知症の周回(roaming)11)などがある.
(服部英幸編集 鵜飼克行著:BPSD初期対応ガイドライン ライフ・サイエンス, 東京, 2012, pp68-70)
表3-18 徘徊の種類(文献8より改変引用)
8)Hope RA, Fairburn CG:The nature of wandering in dementia:A community-based study. Int J Geriatr Psychiatry Vol.5 239-245 1990
2016-04-30 12:53
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